2013年5月12日日曜日

『ジュラシック・パーク4』の製作が延期に



6月24日からの撮影スタートを目指して製作準備中だった『ジュラシック・パーク4』だが、製作、配給のユニバーサル・ピクチャーズがストップをかけた。準備にもう少し時間が必要と判断したのが理由だ。








『ジュラシック・パーク4』の監督は、コリン・トレボロー。撮影開始に向けて、かなり前からハワイに住み、脚本家デレック・コノリーと脚本を練っていたという。しかし、スタジオが脚本を受け取ったのは2日前。スタジオにとっては大事なシリーズだけに、準備がままならぬ状況で走り出さないほうがいいと判断したらしい。


ユニバーサルは、「観客に最高のバージョンをお届けするために、フィルムメーカーとユニバーサルは、公開日を延期し、十分な時間をもうけようと決めました」と声明を発表している。




もともとの北米公開予定日は来年6月13日。映画業界にとって稼ぎ時の夏は、娯楽大作を複数公開することが重要なだけに、ここにひとつ穴が開いたのは、痛いところだ。新たな公開予定日は未定。





2013年5月10日金曜日

猿の惑星:創世記(ジェネシス)の続編は、15年後の世界

 映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編『ドーン・オブ・ザ・プラネット・オブ・ジ・エイプス(原題) / Dawn of the Planet of the Apes』の撮影がニューオーリンズで始まったと米20世紀フォックスが発表した。それに併せて、初めて公式なあらすじが明かされた。

ゲイリー・オールドマンら出演『猿の惑星』続編の撮影スタート!あらすじも発表 
 

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』続編に出演するゲイリー・オールドマン - Steve Granitz / WireImage / Getty Images


 『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』は、傑作SFシリーズの前日譚(たん)として、後に人間を支配するほどの高度な知能を持つ猿がどのようにして誕生したかに着目した作品。その続編である本作では、前作に引き続きアンディ・サーキスがモーション・キャプチャーで猿たちのリーダーであるシーザーを演じるほか、『華麗なるギャツビー』のジェイソン・クラーク、『ダークナイト』のゲイリー・オールドマン、『M:i:III』のケリー・ラッセルらが出演する。
 




そして本作で描かれるのは、前作から15年後の世界。シーザーが率いる遺伝子学的に進化を遂げた猿たちは勢力を伸ばし続けるが、致死性のウイルスから生き残った人間たちも存在し猿たちを脅かしていた。そして微妙な加減で力の均衡を保っていた猿と人間が、ついにどちらが地球を支配する種族になるかを決めるための戦いに臨むことになる……というストーリーだ。





 メガホンを取るのは『クローバーフィールド/HAKAISHA』のマット・リーヴス監督。全米公開は2014年5月23日を予定している。(編集部・市川遥)

2013年5月9日木曜日

『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、J.J.エイブラムスの魅力とは


『スター・ウォーズ』と『スター・トレック』両作を手がける男の魅力とは?






『スター・トレック イントゥ・ダークネス』が今夏に公開される。本作を手がけるJ.J.エイブラムスは、『スター・ウォーズ』の新作を手がけることも発表されている。


歴史に名を残す2大シリーズを一手に引き受ける彼の魅力はどこにあるのだろうか? エイブラムスと製作会社“バッドロボット”を設立した朋友ブライアン・バークに話を聞いた。









エイブラムスは、2大SFシリーズの新作を手がけ、さらにトム・クルーズと『ミッション:インポッシブル』シリーズも手がけている。しかし来日した彼は“業界の大物”というよりは“周囲によく気を配るサークルの部長”のように終始、笑顔で動き回っていた。長年、エイブラムスと行動を共にしてきたバークは、そこに彼の魅力があると言う


「彼はクリエイターとしても優秀だけど、みんなをまとめるリーダーとしても優れているんだ。JJは独裁者タイプじゃなくて『みんな、どんどんアイデアを出してくれ!』と周囲に声をかけながら仕事を進めて行く。彼が最も優れているのは“コミュニケーション能力”だ。自分のビジョンを相手に伝えるのがうまいし、スクリーンに何を描きたくて、そのためにどんなアイデアがほしいのか説明するのが本当に上手なんだよ」。




確かに彼は、すべてをひとりで作り上げる巨匠ではなく、仲間を集め、“集合知”を映画づくりに活用する新しいタイプのクリエイターかもしれない。もちろんエイブラムスは映画作りに精通している。しかし彼が大事にするのはエゴや立場ではなく“そこで描かれるドラマ”だ。


「僕たちの映画作りの基本にあるのはキャラクターと彼らの関係性だ。僕らが大事にしたいのは“スター・トレック”という言葉やブランドじゃない。カークがいて、スポックがいて、それぞれが違う環境で育って、家族がいて、そこにドラマがある。それをたまたま“スター・トレック”と呼んでいるだけだ。僕たちはそうやって優先順位を決めているし、それは他のシリーズも同じだよ」。





もちろん、新作にも強力な仲間が集まった。偶然か必然か本作を担当する5人のプロデューサー陣は絶妙なバランスで構成されている。


「僕はスター・トレックのことをまったく知らないんだ。そしてアレックス・カーツマンとJJは、テレビや映画を少し観たことある程度。そしてデイモン・リンデロフはかなりのスター・トレック好きで、ボブ(ロベルト)・オーチはハードコアなファンだ。すぐにでも入院させた方がいいほどのね(笑)。この5人がひたすら会話を重ねて映画を作っていくんだ。デイモンとボブの会話に僕がついていけない時、彼らはちゃんと説明してくれる。僕らはいつも“いい物語”と“いいキャラクター”を大事にしているから、『スター・トレック』は男性が観るものと思ってる人がいるかもしれないけど、最新作は若い女性も年配の人も誰が観ても楽しめる映画になっていると思うよ」。





『スター・トレック イントゥ・ダークネス』
 8月23日(金)より、TOHOシネマズ日劇ほかで公開







2013年4月23日火曜日

映画「悪人」、人間の本質を鋭くえぐる!




テーマは「人間の本質は善と悪」




 キャッチコピーは

「なぜ、殺したのか。なぜ、愛したのか。」



「ひとつの殺人事件。

引き裂かれた家族。


誰が本当の“悪人”なのか?」--






2010年9月に公開された、


映画「悪人」












女優の深津絵里「モントリオール映画祭 


ワールド・コンベンション部門」に正式出品され、最優秀女優賞を受賞、


話題を集めた作品です。











彼女の演技力をみたいと思い、映画館に行きました。

まさに「迫真迫る演技」です。


最近では、なかなかこれだけの演技力はないなあと感心しました。





それと、映画の舞台が、福岡・佐賀・長崎と九州だったのも、九州在住者としては、

なじみが出てきました。







タイトルの「悪人」から、かなり陰惨なイメージを持っていましたが、見終わって、強烈に感じたことがあります。




それは、「本当の悪人」とは誰か---という点です。深く考えさせられます。




現代の世相を映し出す鏡のような映画であるとも思いました。



印象に残った言葉は、娘を殺害された父親の一言です。



「今の世の中、大切な人のいない“人”が多くなってきている」--




衝撃的な作品でした。











2013年4月22日月曜日

80年代の青春映画 『フラッシュダンス』…What a Feeling!

 アベノミクスで景気がよくなる予感-

中には「バブルになるかも」と心配する向きもあるが、長く続いたこのデフレ不況に一条の光がさしこみはじめたというのに、今から“バブル”心配してどうする----



80年代、日本が「バブル景気」に盛り上がっていた頃、若者たちは、「ディスコ」に繰り出し、街のあちこちで、ユーロビートがリズム感よく流れていた。



この当時、爆発的にヒットした映画といえば、これだろう。



『フラッシュダンス』(Flashdance)--








1983年に公開された、ジャズダンス・ブレイクダンス等のダンスと軽快なサウンドトラックが印象的な青春映画である。


マイケル・センベロ(Michael Sembello)の『Maniac 』や、


映画のために作曲されアカデミー賞を受賞した


アイリーン・キャラ(Irene Cara)


『フラッシュダンス…What a Feeling』


など様々なヒット曲を生み出した。




また、ブレイクダンスをハリウッド映画として取り上げた最初の作品であるとともに、女権拡張を唱えた1980年代を象徴する作品である。




主演はオーディションで選ばれたジェニファー・ビールス



          ※これ↓覚えておられる方も多いでしょうが、
               バシャッと水を浴びるダンスシーンです。






・・・・・・と、ここまで解説を書いていると、むむむ、聴きたくてたまらなくなりました(*゚∀゚)っ(=゚ω゚)人


             

              ★Maniac - michael sembello







作品の舞台はペンシルベニア州西部の都市ピッツバーグ。そこでプロのダンサーになるという夢を抱きながら、昼は製鉄所で溶接工、夜はキャバレーとなる近所のマウビーズというバーでセクシーなダンサーをしながらダンスの練習に励む18歳の女性

アレキサンドラ・オウエンズ、愛称アレックス(ジェニファー・ビールス)。






良き相談相手である、リタイアしたバレリーナでダンスの師であるハンナ・ロング(リリア・スカラ)に会った後、アレックスはピッツバーグのダンサー養成所のオーディションを受けようと応募用紙をもらいに出かけるが、応募用紙にダンス経験や教育の有無を記入する欄があり、他の応募者達はバレエ等ダンスの基礎を習得した者ばかりで、独学でダンスの練習を続けてきたアレックスは自信を喪失し、そのまま帰ってきてしまう・・・・・・・



試行錯誤しながら、ついにオーディションの日がきた。


ここからの彼女のダンス・シーンは、本当に最高です!



What a Feelingの曲が流れ始める・・・・


一度はよろめいたが、気を取り直してもう一度。


静から動へ、自由に、伸び伸びと踊るアレックス。






ピンと伸びたつま先、手の先端までが、美しくリズミカルに、そして堂々と踊りきる。




アレックスのダンスは、旧来の思考を打ち破る、独創的なものだった。






 初めは全く興味を示さない審査員であったが、予想もしないダンスに圧倒された。



そして、見事、合格を勝ち取ったアレックスの満面の笑顔--


 

            ★Irene Cara “Flashdance... What a Feeling"







さあ、もう一度、サントラ盤『フラッシュダンス』を聴こうっと( ´∀`)







2013年4月20日土曜日

ベトナム戦争は、“ロシアンルーレット”である!「ディア・ハンター」の衝撃的ラストシーン


私が大学生の時のこと、映画好きな先輩から強く勧められて、観ました。


『ディア・ハンター』(The Deer Hunter)







1978年公開、上映時間183分ですから、3時間の長編です。




マイケル・チミノ監督、そして主演はロバート・デ・ニーロ









1960年代末期、ベトナム戦争での過酷な体験が原因で心身共に深く傷を負った若き3人のベトナム帰還兵の生と死、そして3人とその仲間たちの友情を描いていた作品です。






ピッツバーグ郊外の町クレアトンの製鉄所で働く若者たち。一緒に働き、一緒に酒を飲み、そして休日には「鹿狩り」にでかける-


はじめのうちは、スローテンポで物語は進んでいきます。


やがて、一人また一人と、徴兵され、戦地ベトナムへ-





舞台は一転、ベトナム戦争という、激しい戦いの場面に変わると、ラストシーンまで手に汗握るものすごいストーリー展開になっていきます。





日増しに泥沼化するベトナム戦争。アメリカから遠い異国の地で、

若者たちは、一体、何のために戦っているのか?

そんな自問自答のような、もどかしい感情が湧き上がってなりません。


そして、壮絶なラストシーン、この場面は、おそらく一生、忘れられないでしょう。







皆さんは、「ロシアンルーレット」というのを、御存じでしょうか。









ロシアンルーレット(Russian roulette)は、リボルバー式拳銃に一発だけ実包(弾薬)を装填し、適当にシリンダーを回転させてから自分の頭(特にこめかみ)に向け引き金を引くという、世にも恐ろしいゲームです。



『ディア・ハンター』には、ベトナム兵の捕虜になった主人公たちが、強制的にロシアンルーレットをやらされる場面が数回、出てきます。



「カチッ」・・・・・・「カチッ」・・・・息をのむ極度の緊迫、ちょっと心臓の弱い方は観ない方がよいかもしれません。


いつ拳銃が火を噴くか、予測不能の、文字通り「生きるか死ぬか」のルーレット!



世の中にギャンブル、賭け事というのは多々ありますが、これほど身の毛もよだつようなゲームはありません。






そもそも、名前の通りロシアが発祥の地とされ、「帝政ロシア軍で行われていた」、あるいは「囚人が看守に強要されたゲーム」だと言われていますが、確証は無く、実際にはほとんど行われていないそうです。






ではなぜ、この映画の中で、あまりにも強烈なインパクトのある、ロシアンルーレットを、何度も登場させたのでしょうか?




これは、私の推測ですが、マイケル・チミノ監督は、「ロシアンルーレット」を通して、


「ベトナム戦争」は、「ロシアンルーレット」のような、
とてつもなくばかげた、とてつもなく恐ろしい

“危険な賭け”

“常軌を逸したゲーム”である---


と、訴えたかったのではないでしょうか。









戦争ほど悲惨なものはない。

戦争ほど愚かなものはない--



映画「ディア・ハンター」には、そんな強いメッセージが込められています。







◆受賞歴◆



第51回アカデミー賞 受賞・・・作品賞/監督賞/助演男優賞/音響賞/編集賞
 ノミネート・・・主演男優賞/助演女優賞/脚本賞/撮影賞

第33回英国アカデミー賞 受賞・・・撮影賞/編集賞
 ノミネート・・・作品賞/監督賞/脚本賞/主演男優賞/助演男優賞/助演女優賞

第36回ゴールデングローブ賞 監督賞
 第44回ニューヨーク映画批評家協会賞 作品賞/助演男優賞
 第13回全米映画批評家協会賞 助演女優賞
 第4回ロサンゼルス映画批評家協会賞 監督賞
 第53回キネマ旬報ベスト・テン 委員選出外国語映画部門第3
    読者選出外国語映画部門第1位
 第22回ブルーリボン賞 外国作品賞
 第3回日本アカデミー賞 最優秀外国作品賞



ようこそ、魔法の世界へ、ハリー・ポッターの面白さはここだ!


 当ブログのタイトルに“魔法”という言葉を使っていますが、


さて、“魔法”といえば、映画で連想するのは・・・・


やっぱり、これでしょう。



『ハリー・ポッターシリーズ』

(英: Harry Potter Series)









超有名なので、解説は不要ですが、この作品群、うちの息子が大好きなので、よく付き合わされて観ていましたら、私もすっかり大ファンになっていました。






2001年に映画『ハリー・ポッターと賢者の石』が公開され大反響を呼び、その後も続編が次々と製作。

全作品を通じ、ハリー役はダニエル・ラドクリフ、ロン役はルパート・グリント、ハーマイオニー役はエマ・ワトソン、この3人が中心になって長い長い物語は進んでいきます。






 1.『ハリー・ポッターと賢者の石』
 2.『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
 3.『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
 4.『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
 5.『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
 6.『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
 7.『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』






そして一昨年、 シリーズ最終章であると同時に、シリーズ初のデジタル3D映像の


『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』


これはもちろん、息子と一緒に映画館で観ました。




いやー、迫力満点でした!観終えた後の満足感・・・・父子してしばらく「ハリポタ・ワールド」に浸ってしまいました(苦笑)







内容は、ネタばれになるので書きませんが、これを観て、ようやく、さまざまな謎に包まれていた「秘密」が、すべて解き明かされた、といってよいでしょう。




そして最後の結末が、「へぇーっ」と驚き・・・・ああ、書きたい・・・でも書いたらいけないのが残念です。










 
 ところで「ハリー・ポッター」シリーズが他の作品と比べて実にユニークなのは、出演者たちが、みんな同じで子どもから大人へと成長していきながら、作品を更新していっている点ですね。






最初は、ハリーもハーマイオニー、ロンたち魔法学校の生徒たちはみんな、可愛い子供でしたが、だんだん大きくなっていく・・・・この点だけみても、この作品は、映画史に残る傑作だと思います。








ああ、私もハリーみたいに魔法が使えたらなぁ(´Д`)゜。




2013年4月19日金曜日

余命1ヶ月の花嫁-乳ガンと闘い、愛を貫いた感動の実話



乳がん

若い女性に多く発病するガンだ。

若いゆえに、手遅れになるまで気づかない。



手術となると、当然だが、「乳房」を切除しなければならない。

女性にとって、なんとむごい仕打ちであることか--






2007年5月10日と5月11日にTBS系列の報道番組『イブニング・ファイブ』にて「24歳の末期がん」ドキュメンタリー特集として放送され、放送終了後も大反響を呼び、同年7月17日に

特番『余命1ヶ月の花嫁/乳がんと闘った24歳 最後のメッセージ』

が高視聴率を記録。

同年12月にはそれに関した本が刊行40万部を突破した。

これをきっかけにTBSと系列各局が中心となった「ピンクリボンプロジェクト」キャンペーンが展開された。





そして2009年、


映画「余命1ヶ月の花嫁」


が上映され、大反響を呼んだ。




 
末期の乳ガンに冒されてしまい、わずか24歳でこの世を去った長島千恵さんと、恋人の赤須太郎さんとの、愛に満ちあふれた日々をつづる感動ストーリー。



長島千恵さんの役を榮倉奈々、赤須太郎の役は瑛太がともに懸命に演じた。













映画では、千恵さんが結婚式を挙げ亡くなるまでの余命1か月を夫婦として過ごした軌跡を描く。


死の間際まで取材に応じ、乳ガン撲滅を訴え続けた千恵さんを榮倉奈々が、彼女を支える恋人の赤須太郎さんを瑛太が好演。多くの女性たちに、感動と勇気を与えた千恵さんのメッセージに胸が熱くなる--













病室の中。

太郎が千恵にビデオカメラを向ける。


太郎がさりげなく聞いた。

「毎日、なにしてるの?」

しばらく沈黙の後、千恵きこう答えた。


「生きてる」





眠りから目が覚めた千恵。

太郎に手を伸ばして静かに言った。
 


「生きてる?」







「生きてる」ことが当たり前と思う毎日・・・・

「生きてる」ことがどれほど有り難いことであるか!







そして、主題歌「明日がくるなら」

(JUJU with JAY'ED)



とのタイトルに表されているように、




生きて明日を迎えられることの、なんと素晴らしいことであろうか!


私は、そう思った。






☆~★~☆~★~☆~★~☆~





主人公である長島千恵さんは24歳ながら2007年4月にすでに末期の乳がんに冒されていた。宣告された余命は1ヶ月。しかし「がんと闘う自分の思いを同世代の人たちに伝えたい」と取材に応じてく
れた。








 彼女の最大の夢は「ウエディングドレスを着ること」であった。

千恵さんの夢を叶えるため、彼女の恋人・赤須太郎さんとの模擬結婚式を友人たちが計画し、同年4月5日に籍は入れずに結婚式を挙げる。そして模擬結婚式から1ヵ月後の5月6日に彼女は亡くなった。












2013年4月17日水曜日

それでも指は動く!『戦場のピアニスト』に響く魂の旋律


 人類史の中で最も忌まわしい、目をそむけたくなるような、悲劇--



それは、ホロコースト


ナチス・ヒトラーがユダヤ人を大量虐殺した、おそるべき大事件である。


この迫害の嵐を生き延びた映画監督がいる。






ポーランドの映画監督、



ロマン・ポランスキー(Roman Polanski )だ。











ユダヤ教徒のポーランド人の父親とカトリック教徒でロシア生まれのポーランド人の母親の間にフランスの首都のパリで生まれる。

第二次世界大戦時はドイツがクラクフに作ったユダヤ人ゲットーに押し込められた。

ゲットーのユダヤ人が一斉に逮捕される直前、父親はゲットーの有刺鉄線を切って穴を作り、そこから息子を逃がした。


父母はドイツ人に別々に連行された。


母親はアウシュビッツでドイツ人に虐殺された。


父親はドイツ人により採石場で強制労働をさせられた。



そしてポランスキー自身も、ドイツに占領されたフランスのヴィシー政権下における「ユダヤ人狩り」から逃れるため転々と逃亡した。この体験がポランスキーの作品に深く影響を与えることとなった。








2002年、衝撃の映画が公開された。


『戦場のピアニスト』(原題: The Pianist)









ナチス・ドイツのポーランド侵攻以後、ワルシャワの廃墟の中を生き抜いたユダヤ系ポーランド人のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの体験記を元にた実話の作品である。




主演は、エイドリアン・ブロディ(Adrien Brody,)。













何の罪もない、ただ音楽をこよなく愛する一人のピアニストだった主人公のシュピルマンは、ユダヤ人というだけで、家族らと引き離され、ゲットー内での強制労働に従事することを余儀なくされる。


慣れない建設労働に、彼は何度も倒れるが、やがて、決死の脱出を試みる・・・・・


そして驚くべき、感動のラストシーン







最初から最後まで一瞬も目が離せなかった。




戦争を憎み、ユダヤ人迫害を生き抜いた歴史の生き証人として、ロマン・ポランスキー監督が世に送り出した、

映画「戦場のピアニスト」--




魂が揺さぶられてならなかった。

涙がこぼれてならなかった。







この作品は、カンヌ映画祭では最高賞であるパルムドールを受賞した。主演のエイドリアン・ブロディはこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞した。

アメリカのアカデミー賞では7部門にノミネートされ、うち監督賞、脚本賞、主演男優賞の3部門で受賞。





本当に忘れえぬ名作だ。


























2013年4月16日火曜日

「モナリザ・スマイル」-世の中に変化をもたらす女性に-

  古くからの「伝統」、「慣習」や、「しきたり」というものは、一度定着すると、なかなか「新しい世界」を取り入れるのは難しいものだ。

しかし、大切な原点を持ちつつも、時代の進展とともに、「しがらみ」にとらわれたままでは、時代に取り残されてしまう--


 

 今回、御紹介するの作品は、そんなことを考えさせてくれる映画です。



『モナリザ・スマイル』(Mona Lisa Smile)





2003年に公開、ジュリア・ロバーツ主演です。


ジュリア演じるのは、「リベラル志向の美術教師・キャサリン・ワトソン」--




1953年の秋、キャサリンは、自身の夢であった名門、  「ウェルズリー大学」へ新任した。

この大学、地元のマサチューセッツ州ウェルズリーは、アメリカの中で最も「保守的」な地域でした。

例えば、


「女性は、早く結婚して夫を支え、家族を守るもの」

といった考え方が、根強く残っていたのです。


キャサリンは、こうした慣習を打ち破って、若い女子学生たちが、どんどん可能性を開いて羽ばたいていってほしいと、彼女なりの“変革”に挑みます。






しかし、米国一保守的といわれる大学で学ぶ学生たちはリベラルから程遠いものでした。


美術が専攻のキャサリンは、「絵」を通して学生たちを変えようとするのですが・・・・・




この映画を観てからかなり時間が経っているのですが、感銘したシーンは強く心に残っています。


都会から離れた、自然豊かな風景、


初めはぶつかりあっていたキャサリンとやんちゃな女子学生たち、やがて、共に笑い、共に涙する、素敵な関係が出来上がっていく過程、


そして、何より、この役にピッタリの、ジュリア・ロバーツの可憐で、知的で、りんとした美しさ・・・・・


まさに、 「モナリザ・スマイル」 です!




さて、映画の舞台となった「ウェルズリー大学」とは、どんな大学なのか、調べてみました。




大学が創立されたのは、なんと1870年!!200年以上も前という、名門中の名門ですね。


著名な卒業生には、

ヒラリー・クリントン(元国務長官)
マデレーン・オルブライト(アメリカ初の女性国務長官)
ノーラ・エフロン(映画監督・脚本家)
宋美齢(蒋介石の妻)
ミシェール・イェー(女優)

など、そうそうたる名士ばかりです。



最後に、

大学のミッションは

to provide an excellent liberal-arts education for women who will make a difference in the world
(世の中に変化をもたらす女性に優れたリベラルアーツ教育を行うこと)。

モットーは、

Non Ministrari sed Ministrare-"Not to be ministered unto, but to minister"
(仕えられるよりも仕えなさい)。



2013年4月15日月曜日

スーさん、“人間ドラマ"を、ありがとう!


「三国連太郎が死去」-今朝、ニュースをみて、驚いた。


高齢なのは知っていたが、まさかきょう、亡くなるとは・・・・


日本の俳優界の中でも、大重鎮といってもいいたろう、



個性派俳優として活躍した三国連太郎さんが14日、急性心不全のため死去した。90歳だった。




映画好きの私としては、残念でならない。


心よりご冥福をお祈りいたします--



これまで数々の映画に出演してきた、三国連太郎。ちょっと主な作品を挙げてみよう。




善魔(1951年、松竹) - 三國連太郎 役
稲妻草紙(1951年、松竹) - 船来源三郎 役
戦国無頼(1952年、東宝)
美女と盗賊(1952年、大映)
太平洋の鷲(1953年、東宝)
さらばラバウル(1954年、東宝)
泥だらけの青春(1954年、日活)
宮本武蔵(1954年、東宝)
警察日記(1955年、日活)
あした来る人(1955年、日活)
ビルマの竪琴 第一部(1956年、日活) - 井上隊長 役
ビルマの竪琴 第二部(1956年、日活 - 井上隊長 役
死の十字路 (1956年、日活)
異母兄弟(1957年、独立映画)
鷲と鷹(1957年、日活) - 佐々木 役
美徳のよろめき(1957年、日活)
風と女と旅鴉(1958年、東映)
夜の鼓(1958年、現代ぷろだくしょん)
荷車の歌(1959年、全国農村映画協会) - 茂市 役
キクとイサム(1959年、松竹)
大いなる旅路(1960年、東映) - 岩見浩造 役
大いなる驀進(1960年、東映) - 松崎義人 役
宮本武蔵 5部作(1961年 - 、東映) - 沢庵宗彭 役
飼育(1961年、大宝) - 鷹野一正 役
はだかっ子(1961年、東映) - 尾沢おじさん 役
破戒(1962年、大映)
切腹(1962年、松竹) - 斉藤勘解由 役
暗黒街最後の日 東映東京1962.10.12
無宿人別帳(1963年、松竹) - 新平 役
無法松の一生(1963年、東映) - 無法松/富島松五郎 役
陸軍残虐物語(1963年、東映)
越後つついし親不知(1964年、東映)
怪談(1965年、文芸プロダクションにんじんくらぶ) - 武士 役
飢餓海峡(1965年、東映)
にっぽん泥棒物語(1965年、東映)
脅迫(1966年、東映)
処刑の島(1966年、大映)
座頭市牢破り(1967年、大映)
神々の深き欲望(1968年、日活)
新選組(1969年、東宝) - 芹沢鴨 役
野獣都市(1970年、東宝)
戦争と人間 第一部 運命の序曲(1970年、日活)
戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河(1971年、日活)
内海の輪(1971年、松竹) - 西田慶太郎 役
甦える大地(1971年、石原プロ / 松竹)
座頭市御用旅(1972年、東宝)
約束(1972年、斎藤プロ / 松竹)
海軍特別年少兵(1972年、東宝)
戒厳令(1973年、ATG) - 北一輝 役
卑弥呼(1974年 ATG)- ナシメ 役 
襤褸の旗(1974年)- 田中正造 役
わが青春のとき(1975年、大映)
金環蝕(1975年、東宝)
はだしのゲン(1976年、現代ぷろだくしょん)
犬神家の一族(1976年、東宝))- 犬神佐兵衛 役
八甲田山(1977年、東宝) - 山田少佐 役
霧の旗(1977年、東宝) - 大塚欽三 役
皇帝のいない八月(1978年、松竹) - 江見為一郎 役
野性の証明(1978年、東映) - 大場一成 役
復讐するは我にあり(1979年、松竹)
あゝ野麦峠(1979年、東宝)
ミスター・ミセス・ミス・ロンリー(1980年、ATG)
ちゃんばらグラフィティー 斬る!(1981年、東映)
セーラー服と機関銃(1981年、東映)
未完の対局(1982年、東宝)
彩り河(1984年、松竹) - 下田忠雄 役
人間の約束(1986年、東宝東和)
マルサの女2(1988年、東宝) - 鬼沢鉄平 役
嵐が丘(1988年、西友・西武メゾングループMEDIACTUEL) - 東の荘高丸 役
釣りバカ日誌シリーズ(1988年 - 2009年、松竹) - 鈴木一之助(スーさん) 役
利休(1989年、松竹) - 千利休 役
息子(1991年、松竹)
豪姫(1992年、松竹 / 勅使河原プロ / テレビ朝日)
ひかりごけ(1992年、ヘラルド・エース)
勝利者たち(1992年、円谷プロ / 東宝)
大病人(1993年、東宝)
夏の庭 The Friends(1994年、ヘラルド・エース)
三たびの海峡(1995年、松竹)
美味しんぼ(1996年、松竹) - 海原雄山 役
生きたい(1999年、日本ヘラルド映画)
虹の岬(1999年、東北新社 / 東宝)
大河の一滴(2001年、東宝)
北辰斜にさすところ(2007年、東京テアトル)
大鹿村騒動記(2011年、東映)
わが母の記(2012年)



ものすごい!こんなにも出演していたとは・・・


私が一番印象に残っているのは、やっぱりこの映画、


「釣りバカ日誌」





西田敏行との名コンビで、「スーさん」の愛称は、今や彼の代名詞になっている。


破天荒の釣りバカの「ハマちゃん」(西田敏行)とともに、なにかこう、懐かしいぬくもりのある人間ドラマ、「「釣りバカ日誌」-



もう一度、第1巻から、観てみよう。


映画の中に、「スーさん」はいついつまでも、元気でいてくれるから--




2013年4月14日日曜日

「ダークマター」と『2001年宇宙の旅』の共通点

かなり前のことですが、NHKのクローズアップ現代で、「ダークマター」についての解説がありました。


2010年9月13日(月)放送、タイトルは、

「ダークマター 見えない暗黒物質を探せ」




現代宇宙論によると、実際に測定されている質量の10倍もの“見えない物質”がこの宇宙には存在するはずであると言われています。宇宙・天文学者や物理学者たちは、この見えない(観測できない)物質を“ダークマター”と呼んでいます。




広大なる宇宙、そして母なる地球、その地球上に住む私たち人類・・・・・これまで宇宙を構成する物質は、分子や原子からなるとされてきましたが、実は、それは全体の2割程度で、8割はいまだに解明されていない、未発見の物質、「ダークマター」がしめているというのです。



驚きました。この「ダークマター」が存在しなかったら、私たちも地球も、宇宙も存在しえないというのです。




この「ダークマター」の存在を科学的に発見・立証するために、世界各国の科学者が研究を続けているそうです。





科学・天文学、そして物理学など私は大の苦手であまりうまく説明できませんでしたが、ともかくこれだけははっきりと言えます。



21世紀、科学がこれほどまでに発展しながら、宇宙のナゾはまだまだ未開拓だということです。



さて、宇宙に関する映画はたくさんありますが、一つ紹介するとしたら、これでしょう。





『2001年宇宙の旅』(2001: A Space Odyssey)






アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックがアイデアを出しあってまとめたストーリーに基いて製作されたSF映画。映画版はキューブリックが監督・脚本し、1968年4月6日にアメリカで初公開されました。





この映画、1度観たときは、どうも意味不明でしたが、3度目ぐらいで、やっと面白さがわかってきたような気がします。









遠い昔、ヒトザルが他の獣と変わらない生活を送っていた頃、黒い石板のような謎の物体

「モノリス」


がヒトザルたちの前に出現する。やがて1匹のヒトザルが謎の物体の影響を受け、動物の骨を道具・武器として使うことを覚えた。獣を倒し多くの食物を手に入れられるようになったヒトザルは、反目する別のヒトザルの群れに対しても武器を使用して殺害し、水場争いに勝利する。




 時は過ぎ、月に人類が住むようになった現代。アメリカ合衆国宇宙評議会のヘイウッド・フロイド博士は、月のティコクレーターで発掘された謎の物体「モノリス」を極秘に調査するため、月面クラビウス基地に向かう。調査中、400万年ぶりに太陽光を浴びたモノリスは強力な信号を木星(小説版では土星)に向けて発した。






18か月後、宇宙船ディスカバリー号は木星探査の途上にあった。乗組員は船長のデビッド・ボーマンとフランク・プールら5名の人間(ボーマンとプール以外の3名は出発前から人工冬眠中)と、

史上最高の人工知能HAL(ハル)9000型
コンピュータであった--






「モノリス」とは何か?

HALはなぜおかしくなったのか?

そして、ラストシーンで、人類を超越した存在・スターチャイルドへと進化するとはどういうことなのか?



謎めいた作品です。

まさに神秘の宇宙です。

2001年は過ぎ去りましたが、いまだに私たち人類は、こうした謎を解き明かせていません。


冒頭に触れたダークマターの存在とともに、映画「2001年宇宙の旅」は、どこまでも果てしなく、私たちを「宇宙探究の旅」へといざなってくれます。