「スターウォーズ エピソード3 シスの復讐」
を観ました。
何度観ても、痛快さと同時に、シリーズの中でもこの作品だけは、何か考えさせられるものがありました。
大宇宙を舞台に、奇想天外なストーリー、そしてCG、特撮技術を駆使した映画「スターウォーズ」シリーズ。
1978年、今から31年も前「スターウォーズ」(エピソード4)が日本初公開された。
まだ中学生だった俺は、映画館で食い入るように、この壮大なスペクタクルに魅了された。
以来、このシリーズが実は、「6部構成からなるサーガの形式をとっている」を採っていることが分かったのは、1999年、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』が公開されてからだった。
普通、一般常識なら、物語というものは、1、2、3・・・と順番に進んでいくものだが、「スターウォーズ」はあえて、逆転の手法を採っている。これが何とも言えぬ秘密のベールが後で明かされるという、ジョージ・ルーカスの天才的発想と言えるだろう。
そして、劇場やビデオ・DVDで観た人も多いだろうが、最新作の「エピソード3 シスの復讐」だ。
あの銀河帝国の完全支配をたくらむ鉄仮面の悪役「ダース・ベーダー」の真実の歴史が描かれている。もともとは悪人でもなかったジェダイの騎士・アナキン・スカイウォーカーがなぜ、ダース・ベーダーに変質したのか、
そこには、愛と憎しみ、魔性の究極(シス)に魂をゆだねざるを得なかった、まさに悲劇的な彼の運命が、実に人間的に描かれている。
私がこの作品がすきなのは、ただ単に最新技術のSFXを駆使した大活劇という点ではない。
むしろ、どんな人間も、ひとたび「疑心暗鬼」という魔性に心が食い破られたら、人生の正道を踏み誤るという、重要な教訓を教えてくれているからだ。
「疑心暗鬼」「憎悪」「慢心」----
この「生命の本質的な魔性」をえぐり出している「エピソード3 シスの復讐」。
何度観ても飽きない、比類なき名作である。