2013年3月24日日曜日

監督・主演さだまさし、映画「翔べイカロスの翼」から名曲は生まれた



 30年も前に、歌手・さだまさしが主演・製作した

「翔べイカロスの翼」



という映画があった。


今やビデオ・DVDにも残っていない、幻の映画である。







「イカロス」とはギリシャ神話に登場する青年だ。獄中に囚われたイカロスは抜け出すために、父から「蝋(ろう)で創った翼」をもらい、自由に大空を飛翔した。しかし、父の戒めを破って、天高く飛び過ぎたため、太陽の熱で翼が溶けて、海中に落ちてイカロス青年は死んだ。


980年、映画「翔べイカロスの翼」は製作された。
主人公は、28歳の青年道化師「栗山徹」。実話である。
キグレサーカスでピエロの修行を積んだ栗山は、こどもたちの人気者になった。


道化師(ピエロ)は、例えどんなに辛くとも悲しくとも、化粧姿になった途端、自己の感情を隠して、人々に笑顔を振りまく仕事だ。主演はさだまさし本人が演じた。









ある日、運命のいたずらか、綱渡りの最中、「ピエロの栗ちゃん」は落下し、倒れた(命綱はつけてなかった)落下した直後の彼のかすれる声に涙が出た。

「ピエロ、ピエロ・・・・こどもたちには知らせるな。」


会場は一瞬、騒然となったが代わりのピエロが登場し、サーカスは予定通り進んだ。多くの聴衆は、栗山の事故のことなど忘れたように、サーカスを楽しんだ。一方、救急車で運ばれた栗山青年は、病室で静かに息を引き取った。





ラストシーンで、栗山を心配する一人の小学生の男の子が叫ぶ。

『ピエロは死んでなんかいない。生きてるよ』



感動の ラストシーンに思わず涙がこぼれます-





この映画を製作中に、さだまさしの名曲

「道化師のソネット」

が誕生した


今、私はこの曲を何度も聴きながら、


「完全燃焼の生き方」
「人に笑顔を与える生き方」



という事を考える。













笑ってよ君のために 

笑ってよ僕のために



僕達は小さな舟に 

哀しみという荷物を積んで



時の流れを下ってゆく 舟人たちのようだね

君のその小さな手には 持ちきれない程の哀しみを

せめて笑顔が救うのなら 僕はピエロになれるよ




笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために

きっと誰もが 同じ河のほとりを歩いている

僕等は別々の山を それぞれの高さ目指して

息もつがずに登ってゆく 山びと達のようだね

君のその小さな腕に 支えきれない程の哀しみを

せめて笑顔が救うのなら 僕はピエロになろう





笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために

いつかホントに 笑いながら話せる日がくるから




笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために

笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために