それは、
『ソーシャル・ネットワーク』
(原題: The Social Network)--
2010年のアメリカ映画。SNSサイトのFacebookを創設した
マーク・ザッカーバーグらを描いたドラマ映画です。
Facebookの創始者、ザッカーバーグの生きざまを通して、今や巨大なsnsとなったFacebook誕生の秘話が、明かされていきます。
ハーバード大学に学ぶザッカーバーグは、仲間と一緒に、「友達の輪」をパソコン、ネット上で広げていこうと、いろいろな作戦を展開。
そのきっかけというのが、ほほ笑ましい。
ボストン大学に通う恋人のエリカと口論になり、
「アンタがモテないのは、オタクだからじゃなくて、性格がサイテーだからよ」
と言われてフラれてしまうんですね。
怒ったマークはブログに彼女の悪口を書き並べ、さらに腹いせにハーバード大学のコンピュータをハッキングして女子学生の写真を集め、女の子の顔の格付けサイト「Facemash」(フェイスマッシュ)を立ち上げます。このサイトは瞬く間に話題となり、公開から2時間で2万2000アクセスを記録し、大学のサーバーをダウンさせてしまう・・・・
この、「Facemash」から、やがて、「The Facebook」(当時は、“The”をつけていたんですね)、これが、全米の大学に、瞬く間に広がっていきました。
学生の知的好奇心から始まった当初は、まだ問題は起きなかったのですが、あまりに大きな存在になったがゆえに、仲間との争いや、利益配分、会社の方向性など、果ては、裁判沙汰まで起きてしまい、ザッカーバーグは、巨大な渦に飲み込まれてしまう・・・・・・(;´Д`)
私は、ラストシーンがとても印象に残りました。
ザッカーバーグが、別れた彼女、エリカに、「友達申請」をします。
でもエリカからは、なかなか「承認」がかえってきません・・・・
いやはや、なんとも皮肉なことでしょうか。
「友達の輪」を全世界に広げるFacebookの創始者が、たった一人の「友達」の承認をとることができないなんて!
「皮肉」と書きましたけど、そうですね・・・あんまり悪い印象ではないんですね。
この映画で訴えかけたいこと、それは、もしかしたら、こんなことじゃないでしょうか。
「どんなにテクノロジーが進化し、仮想空間・バーチャルで友達が増えていったとしても、人間というのは、最後は、“本物”の友達、それは“恋人”もしくは、“夫婦”、“兄弟”や“仕事仲間”も含めてですけど、やっぱりそばにそんな人がいてほしいと願うものなんだ」--
有名な話ですが、そもそも「人」という漢字は、「人」と「人」が互いに「支えあっている」象形文字が起源だそうです。
もちろん、フェイスブックやツイッターなどSNSを活用することは、とても便利で、「友達の輪」を一昔に比べたら、ものすごく広げることができるでしょう。
だから、こうしたツールはどんどん活用すべきですが、それと同時に、私たちの人生にとっては、“本物”の友達、仲間が必要なんじゃないでしょうか☆★