2013年4月11日木曜日

映画「東京原発」は、7年も前の警告だった

福島原発事故から2年が過ぎた。

2年も経ったのに、「事故」はまだ終わっていない。


今、問題になっている、 「汚染水漏れ」一つをとっても、「原発事故」がひとたび起きると、あまりにも多くの難題が次から次へと引き起こされていく。



さて、「原発」を題材にした映画はないだろうか、と以前、いろいろ調べてみた。



あった。それも日本映画だ!



タイトルは、


『東京原発』



役所広司主演、2004年に公開された作品だ。







舞台は、東京都庁舎。



都知事役の役所広司が、会議室に関係者を集めて、唐突にこう提案する。


「東京に原発をつくろう」と。


みな、あ然とする・・・・しかし、一向にお構いなく、都知事は、「東京に原発をつくると、どんなメリットがあるか」ということに、熱弁をふるう。



幹部職員たちは困惑しながらも、徐々に喧々諤々の議論が交わされていく。

果たして都知事の単なる思いつきなのか、それとも・・・。

そんな中、極秘裏にプルトニウム燃料を載せたトラックがお台場から福井に向けて輸送されようとしていた---




2011年3月11日の、福島原発事故が起きる、7年も前のこの映画、全部見終わると、慄然とした。


「なんだ、この映画の中に、原発・放射能汚染の恐ろしさ、原発マネーの問題などすべてが網羅されているじゃないか」




原発建設の当事者である電力会社や、原発推進派の学者たちが「絶対安全」と言い続けてきた原発。


都知事は語る。

「絶対安全なら、東京に建てても問題ないじゃないか、都民の電力供給のためにわざわざ遠く離れた場所に建てることはないんじゃないかな」


まさに強烈なアイロニー〈皮肉〉だ。







この作品、公開当時は、あまり人気がなくて、上映しない映画館もあったという。



「放射性物質の危険性」や「使用済み核燃料」など、

映画「東京原発」で描かれている数々の「原発問題」は、


7年経った今、現実の危機となって私たちに突きつけられている。



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